美容室は雑誌の代わりに電子書籍を導入すべき?メリット・デメリットを徹底解説!

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サロンにとって電子書籍は導入すべきか【元リク店長が解説】

この記事を書いた人

saito 齋藤 S&T COO
美容師専門採用サービスBeauJobアドバイザー
東京・新宿で店長経験
前職:リクルート

東京の美容専門学校を卒業後、大手美容室に入社。

その後はフリーランス美容師、美容室店長、さらにリクルートでの営業職など、美容とビジネスの両面で幅広い経験を積む。 現在は、S&T合同会社のCOO(最高執行責任者)を務めながら、休日には現役美容師としても活動中。

 多様なキャリアを通じて得た知見を活かし、美容業界の
・採用難
・離職率の高さ
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最近、お客様の手元に置く雑誌を電子書籍に切り替えるサロンが増えています。電子書籍を導入すべきか、そのメリットと戦略は何か、そして実際に検討のコストがかかるのか、これらの疑問を持つ経営者も多いことでしょう。

こんなお悩みありませんか?
  • 雑誌の更新が面倒
  • コストを削減したい
  • お客様の満足度を高めたい

電子書籍の営業経験を持つ私が、電子書籍の導入のメリット・デメリットについて徹底的に解説します。

この記事を読むとわかること
  • 電子書籍の導入メリット
  • 電子書籍の導入デメリット
  • 導入方法と注意点
もくじ

そもそも電子書籍って?

そもそも電子書籍とは

電子書籍は、紙の書籍をデジタルフォーマットに変換し、タブレット、スマートフォン、専用の機器などのデジタルデバイスで読めるサービスです。

AmazonのKindleやAppleのiBooksなど、大手企業が提供する電子書籍ストアが登場し、多くの書籍や雑誌がデジタル版で提供されています。これによって、物理的なスペースを取らずに多くの書籍を保存することが可能となりました。

また、デジタル化された書籍には、紙の書籍にはない機能が多く搭載されています。文字のサイズ変更や明るさの調整など、読者の好みやニーズに合わせてカスタマイズできます。

デジタル変革の中で電子書籍は「情報のアクセス性向上」と「持続可能な環境への貢献」という2つの顔を持ちます。 1つのデバイスから簡単に多くの書籍を閲覧できるほか、紙を使用しないためゴミの量が減るという環境への貢献ができます。

美容業界では紙の雑誌に代わる形で電子書籍の導入が進められています。コスト削減やお客様満足度の向上、さらにはSDG’sの視点から、電子書籍は高い支持を得ています。

導入のメリット

導入のメリット

電子書籍の導入は、多くのメリットがあります。経営者だけでなく、スタッフの方や来店されるお客様にも喜ばれる点が多くあります。

メリット①雑誌を買い続けるより安い

サロンに導入する電子書籍の場合、月額制のサブスクリプションサービスが主流です。入会すると数多くの雑誌を閲覧でき、

具体例として、docomoが提供している[dマガジン for biz]は、税込み2,750円/月~で最新号の雑誌を1,200冊以上、バックナンバーを含めると3,000冊以上の雑誌が読み放題となります。雑誌一冊の価格を700円として、毎月購入する雑誌が10種類あった場合、毎月の費用は7,000円になります。年間で考えると、dマガジンが33,000円、雑誌が84,000円と51,000円のコストダウンが見込めます。無条件に年間で5万円も削減できるのであればやってみようとおもいますよね。

紙媒体Dマガジン
購読可能冊数103,000以上
月間費用7,000円2,750円
年間費用84,000円33,000円
月間10冊の場合

また、紙媒体の雑誌は処分にも費用が発生します。トレンドが重要なサロンにおいて、古いファッション雑誌は不要。紙媒体の場合、不要になった雑誌を処分しなければなりません。電子では実物が存在しないため、処分に費用と手間を割く必要がなくなります。さらに掃除も楽です。雑誌の場合、髪の毛が間に挟まり掃除するのが大変だったことはありませんか?電子書籍なら、タブレットの表と裏、拭くだけで綺麗になり、掃除の時間が減るためスタッフの満足度が上がります。

メリット②最新雑誌の種類が豊富

多くのサロンが最新のヘアスタイルやファッションに特化した雑誌を常備しています。 雑誌は定期的に新しい号が発行されるため、常に最新号を購入する必要があります。またサロンに来店されるお客様には男性の方もいらっしゃいます。美容雑誌のみでなく、スポーツ雑誌などの男性向け雑誌も必要になるため、雑誌の購入量が多くなりがちです。

電子書籍は対応している雑誌の幅が広く、料理や旅行、エンタメや趣味にまつわる雑誌など、今までサロンに置いていなかったような種類の雑誌も多く入っています。

紙媒体の場合、お客様に合わせて雑誌を提供する必要があります。しかし、電子であればお客様が数ある雑誌の中から好みのものを自分で選べるため、スタッフがいちいち雑誌の選定に悩む必要がありません。

メリット③手間とスペースが削減できる

紙の雑誌を常備する場合、新しい号が発行されるたびに送られてくる雑誌を開封し、ごみを処分するなどの手間がかかります。また古い号の廃棄や保管場所の確保など、スタッフの作業負担になります。電子書籍の場合、購入からダウンロード、そして表示までの一連の流れがオンライン上で行えます。サブスクリプション制であれば毎月購入する必要さえありません。

また、縮毛矯正やブリーチメニューのように長時間の施術では、雑誌の入れ替えを行う場合があります。電子ではそもそも1,200以上の雑誌が読めるため、入れ替えの手間を省くことができます。

雑誌の保管に使うスペースも削減できます。電子書籍の場合、必要になるのは複数のタブレットを保管するスペースのみです。サロンで取り扱う書籍の量を30冊程度と考えると、必要なスペースが大幅に削減できます。

メリット④掃除がしやすく衛生的

サロンでは髪の毛が大量に落ちます。雑誌を施術中に読む場合、雑誌に髪の毛が挟まりますよね。普段の忙しいサロンワークの中で、一冊一冊を丁寧に髪の毛を掃除する時間などありません。

電子書籍を導入すると、清掃面の課題を大幅に軽減できます。電子デバイスの画面は、拭き掃除をするだけで簡単に清潔に保つことが可能です。また、雑誌の蓄積や保管の必要もない為、店内の清掃もスムーズになります。

また紙の雑誌では、ページが破けてしまう、紙がよれてしまうこともしばしば。中身が最新の内容であっても、ボロボロになってしまった雑誌はお客様に提供するのもためらわれますよね。電子書籍の場合、雑誌は全てデータで保管できるため、雑誌にダメージが行くことはありません。

メリット⑤ズームできるので老眼でも問題ない

サロンには幅広い年齢層のお客様が来店します。 中年から高齢の方にとって雑誌の文字は小さく、読むのがストレスとなってしまいます。紙の雑誌では、読みにくくても文字を大きくできません。 電子書籍の場合、タッチ操作やボタン操作で簡単にズームできます。

また、ヘアスタイルのディテールやアクセサリーのディテールを確認したいとき、タブレットの画面をズームして確認できます。電子書籍の導入で、中高年のお客様満足度を向上させられるでしょう。

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デメリット

デメリット

電子書籍の導入には多くのメリットがありますが、やはりデメリットもあります。 これから電子書籍の導入を検討されているサロンは、両方をしっかりと把握しておきましょう。

デメリット①Wi-Fi環境が必須

電子書籍の利用にはWi-Fi環境が必須となります。特にサロンのような複数台を同時に使用する場合だと、テザリングのような通信では使用が難しくなります。通信速度が遅い場合、ページをめくれない、映像が見られる場合は再生が途切れるなどのトラブルが起こり、お客様のストレスになってしまいます。

多くのサロンはすでにWi-Fiを導入していますが、Wi-Fi環境がないサロンの場合、電子書籍と同時にルーターなどの設備も導入する必要があります。

デメリット②充電が必要

タブレットは電子機器のため、定期的な充電が必要。タブレットで電子書籍を閲覧するには当然バッテリーを消費します。 特に動画を閲覧する際は、バッテリーの消費も大幅に増加します。お客様が利用している最中にバッテリー切れを起こしてしまうと、お客様のストレスになってしまうため、十分な充電をしておく必要があります。

特に注意が必要なタイミングは、お客様の入れ替わり時です。雑誌のように提供するだけでなく、バッテリーの残量に気を使う必要がある点は、紙媒体の雑誌にはないデメリット。一部のサロンでは、各席に充電スタンドを設置して、お客様が自由にタブレットを充電できるような環境を整えています。

デメリット③破損した際に修理費が発生する

タブレットは精密機械のため、故障した場合は修理が必要になります。紙媒体の雑誌は落とした程度では破損しません。せいぜいページが少し折れるくらいでしょうか。しかしタブレットは、落下で画面が割れる、本体が故障するなど、紙では発生しないような修理費が発生します。

また、水にも注意が必要です。シャンプー後の水や霧吹きの水が内部に入ってしまった場合にも故障する可能性があります。多くのタブレットには生活耐水がついていますが、絶対故障しない保証はありません。

紙媒体であれば、1冊がダメになってしまったところで大した痛手にはなりませんが、タブレットの場合修理に5,000円から10,000円以上かかることがほとんど。最悪の場合、新品に買い替えなければならない場合もあります。ただ、リースなどに保険が付帯されていて破損しても修理費用がかからないものもあります。

デメリット④初期費用がかかる

タブレットの導入には、初期費用が掛かります。dマガジンのように、電子書籍自体は初期費用0円であっても、電子書籍を閲覧するためのタブレットは購入費がかかります。

タブレットの購入費用は、選ぶ機器の性能や容量によって大きく変動します。高いものは10万円を超えます。電子書籍を閲覧するだけであれば、そこまで高いものを選ぶ必要はありませんが、安いものであっても新品は1万円ほどかかります。席数分用意するとなるとかなりの金額になってしまいます。

また、電子書籍のコンテンツ自体の購入や月額のサブスクリプション料金も、経費として考慮する必要があります。どのくらい使い続ければ紙媒体と比べて経費が浮くのか、しっかりと計算してからの導入をお勧めします。

もちろんタブレットを買うだけではなく、月額で借りるという選択肢もあります。その際、一つ500円程度で借りれてしますものもありますので買うか、借りるか、よく検討してみてください。

デメリット⑤お客様が不慣れの場合も

全てのお客様がタブレットの操作や電子書籍に慣れているわけではありません。特に高齢の方は操作方法に戸惑うケースも。初回のサービスでは操作方法の説明を行う必要があり、スタッフの方はお客様に説明ができる程度には知識が必要になります。

解決方法として、簡単な操作ガイドや説明書を用意しておくと良いでしょう。ガイドの作成には手間がかかりますが、不慣れな方でもスムーズに電子書籍やタブレットを利用できるようサポートができます。

パウチやチラシのようなものでも十分効果があります。

タブレットはレンタルという手も

タブレットはレンタルという手も

電子書籍ようにタブレットの導入を検討する際、購入ではなくレンタルする手段もあります。 特に初めて電子書籍を導入する場合、本当にお客様に受け入れもらえるのかなどのリスクを減らしたい方には、レンタルがおすすめです。

リスクを軽減できる

実際に導入した際、「お客様がどのような反応か不安」、「うちのサロンにはあまり向いていないのでは」とお考えの方も多いと思います。数万円するタブレットを複数購入するには不安要素が多い場合は、一度タブレットのレンタルで使用感やお客様の反応を確認すると良いでしょう。

万が一受け入れられなかった際には早期にタブレットを返却して、電子書籍をすれば解約購入よりもコストがかかりません。注意はレンタル期間。業者によってレンタル期間が違うため、「契約期間中は先に返却しても、払う料金は1年分」という場合もあります。しっかりレンタル期間と契約を確認してからレンタルするようにしてください。

予算管理しやすい

初期投資が少ないため、予算内で運用しやすくなります。また、固定の月額料金で利用できる場合が多いため、経費としての計算がしやすくなります。注意点はレンタル期間と購入費のバランスです。初期投資はレンタルのほうが圧倒的に安くなります。しかしレンタル期間が長くなると、将来的には新品の購入金額を上回る場合も。レンタルできる機種の購入金額とレンタル期間から必要な経費を計算し、サロンに合った方を選ぶようにして下さい。

故障時のサポートが充実

レンタル会社の多くは、機器の故障やトラブルに対するサポート体制を整えています。画面が割れた場合の交換や修理体制があるため、業者に問い合わせるだけで解決できる場合があります。また、修理費も修理業者に頼むより安いことが多いです。レンタル時に保険加入する場合であっても、複数台分まとめて加入できる業者であれば、購入する際に1台ずつ保険加入するより安価なケースが多いです。

まとめ

電子書籍には経費や工数の削減などのメリットがある反面、故障リスクなどのデメリットもあります。サロンの客層やスタッフの手間、雑誌購入の経費など、考慮すべき点はたくさんあります。私個人としては、デメリットを補って余りあるほどのメリットがあると考えています。サロンにおける新しいお客様満足度向上の取り組みとして、電子書籍の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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よくある質問

電子書籍はどのように提供すれば良いのか?

一般的なのはタブレットや専用の電子書籍リーダーを利用する方法です。 店内にWi-Fi環境を整備し、タブレットを数台配置することでお客様に閲覧していただけます。またWi-Fiを通して、お客様のスマートフォンからQRコードを読み取り、アクセスできるようにする方法もあります。

電子書籍の導入にかかる費用は?

主な費用としては、電子書籍のサブスクリプション代、タブレット代の2つです。電子書籍、タブレットとも選ぶ会社やスペックによって金額が変わります。私が愛用しているdマガジン for bizの場合、月々2,750円~利用可能です。

お客様の電子書籍に対する反応はどうですか?

あくまでも私がサロンの店長をしていた時の話になってしまいますが、若い方よりも中高年の方に好評でした。若い方の多くは自身のスマートフォンを使用しゲームやSNSを見ることが多いため、そもそも雑誌を読んでいませんでした。中高年の方は、老眼で雑誌が読みづらかったのが電子になってズームができ、読めるようになったと喜ばれました。ご高齢の方の中には使用方法が分からない方もいらっしゃいましたが、説明をすることですぐに使えるようになっていました。

電子書籍のメンテナンスや更新は難しいの?

電子書籍のメンテナンスや更新は非常にシンプルです。多くの電子書籍サービスは、自動的に新しいコンテンツが追加されるため、経営者やスタッフが特別な作業をする必要はほとんどありません。 タブレットやデバイスの故障時の対応や、ソフトウェアのアップデートなど、一定の管理は必要となります。

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