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美容師として日々お客様に接する中で、接客に関する悩みを抱えていませんか?この記事では、接客の基本からお客様に喜んでいただけるマナーまで、5つのステップで徹底解説します。
- お客様との会話がうまくいかない
- リピーターが増えない
- 接客マナーに自信が持てない
接客スキルを向上させることでお客様にもっと満足していただけるようになります。お客様に選ばれ続けるために、接客レベルの向上を目指しましょう。
- お客様がリラックスする接客のコツ
- リピーターを増やすための具体的な方法
- 接客マナーの基本と応用
美容師は接客業


美容師はお客様の髪を整え理想を体現する、言わば職人です。
しかし「接客業」であることを忘れてはいけません。お客様とは長く付き合いたいですよね。作品を作ったら終わりであったり、制作期間はお客様と接しないものづくりをする職人とは違います。
特に美容師はお客様の体の一部である髪の毛に触れる、お客様との距離がとても近い接客業です。悪い接客はクレームにもなります。お客様にとって美容室とは身なりを整える場所でありながら、施術中はリラックスして受けたい場所です。落ち着かない場所にもう一度行きたい人はいませんよね。逆に言えば、良い接客はリピーター獲得に直結します。
接客が良いとどんなメリットが?
結論から申し上げますと、「サロンを信頼しているリピーター」を獲得できます。
お客様が美容室を信頼する理由は、「理想の髪型になるか?」に限ります。理想の髪形を実現する第一段階はヒアリングです。実際に施術を行う人間と理想像を共有できていなければ実現不可能。理想の髪型になるには、お客様が自分の理想像を美容師に確実に伝える必要があります。自分のもつイメージの言語化は非常に難しいです。そこに緊張が加わるとさらに言語化が難しくなってしまいます。
良い接客はお客様のリラックスに繋がります。緊張を払いリラックスさせられればコミュニケーションが取りやすくなり、ヒアリングもしやすくなります。お客様の理想を引き出せれば、あとは施術で理想に近づけるだけ。理想の髪形になれたお客様はその美容師・サロンを信頼して再来店してくれます。
一日を通して変わらない3つの姿勢


どのタイミングであっても変わらない、接客における基本であり意識すべき姿勢を3つ紹介します。何事もまずは基本から。もしも「こんなの当然知ってるよ」と思った方も、ぜひ一度自身の接客を見つめなおしてみてください。「知っている」と「出来ている」は別物です。もしかしたら、当たり前すぎて忘れてしまっているかもしれません。
お客様の話を聴く
お客様の求めるものを聴く。お客様の話を聴く。美容室の施術で一番初めに行うこともヒアリングですよね。美容師にとってお客様の話を聴くことは非常に大切です。
また、「聞く」ではなく「聴く」を意識してください。「聞く」とは、自然と耳に入ってくる音に対して使われる漢字であり、「聴く」は自分の意識を向けて理解をしようとする際に使われる漢字です。あくまでも意識の問題ですが、接客は少しの意識で大きく変わります。具体的に言えば、対面するときは相手の目を見る、相手の話に相槌や頷きなどのリアクションをするだけでも、お客様は「この人は話を聴いてくれているな」と感じます。
明るいトーンで話す
話すときのトーンは必ず明るくしてください。暗いトーンで話すと「元気が無いのかな?」「やる気ないのかな?」と思われる恐れがあります。暗い雰囲気で話されるとお客様は無意識に心配などの余計な感情を持ってしまいます。心配とリラックスは同居できません。なるべく普段の話し言葉よりトーンを上げましょう。人にもよりますが、半音ほど上げると良いでしょう。
笑顔
笑顔は接客の基本のKです。笑顔は対人のハードルを下げることができます。逆に言えば無表情はお客様に警戒心を抱かせます。直前にお客様からクレームがあったなどの理由でへこんでいたとしても、目の前のお客様には関係ありません。心中で泣いても表情は笑顔をキープしましょう。舞台役者と同じです。見ている方には役者のプライベート環境は関係なく、完成された舞台を見に来ているのです。
ずっと笑顔じゃなくても良いですが、お客様と話す時くらいは笑顔でいましょう。
具体的な5ステップ


お客様が接客レベルの高さを実感するのは、他店と比べた時です。そのためお客様に良い接客だと思っていただくためには、他店で実施している接客に対してより良い接客が必要となります。言い換えるならば、どの店舗でも行う接客のレベルを上げる必要があるということです。
今回は誰でも少し気を使えばできる接客の5ステップを紹介します。
身だしなみ
接客業にとって第一印象は非常に重要。特に美容師はお客様の体の一部である髪の毛に触れるわけですから、清潔感がなければいけません。
また、美容師の身だしなみで最も大切なのは髪型です。美容師の髪型はある意味見本市です。せっかくおしゃれになりたくて来てるのにダサい人に任せたくないですよね。釈迦に説法ですが髪型は特に気を使うようにしましょう。
人の第一印象は7秒で決まると言われます。そして、一度もった第一印象は変えづらいものです。人間が情報を得る一番のソースは視覚です(メラビアンの法則)。目から入る情報の割合が高いわけですから、身だしなみには気を使いましょう。
挨拶
お客様と最初に対面する際の挨拶。ここでお客様をリラックスさせられるかが1つのポイントになります。最初にお客様の緊張をほぐせれば、カウンセリングもスムーズになります。お客様に信頼していただくためにも、笑顔で相手の目を見ながら気持ちの良い挨拶をしましょう。
また、自己紹介も挨拶のタイミングでするようにしましょう。自分が何者であるかを開示することで信頼に繋がります。意外と忘れがちになってしまいますが、お客様からすると自己紹介されると丁寧に対応してくれていると感じます。
言葉遣い
お客様に対して話をする際、必要なのは敬語です。BtoBビジネスのような固い敬語を使う必要はありませんが、最低限尊敬語と謙譲語の使い分けはするようにしましょう。アットホームな空間であっても、お客様は同僚や友達とは違います。
言葉遣いで意識するとさらに接客レベルをあげられるのが、クッション言葉です。
- 恐れ入ります
- よろしければ
- お手数ですがなど
クッション言葉を入れることで、言葉をソフトに伝えられるほか、相手に丁寧な印象を与えられます。お客様をご案内する時や、少しお待たせする時、来店された際のお声かけなど、細かい部分も意識しましょう。
施術中
施術のスキルはもちろん重要ですが、今回は施術中の接客に焦点を当てます。
お客様の年齢や身なりなどから会話を見抜くのは、シャーロックホームズでもない限り非常に難しいです。そのため、まずは簡単な質問をすると良いでしょう。「お仕事は何をされているんですか?」のように多くのお客様に共通して使える質問から始めてみてください。
また仕事の話と趣味の話では、趣味の話のほうがお客様にリラックスしてもらえます。仕事内容などで話がはずめば良いのですが、基本的には早めに仕事の話から「お休みの日は何してるんですか?」など、趣味などの話に繋がると良いでしょう。
- お客様の話を遮らないこと
- 否定しないこと
- 自分が話しすぎないこと
注意点としては、お客様の話を遮らないこと、否定しないこと、自分が話しすぎないことです。話を遮らる、否定されるというのは、接客だけでなく日常会話でも嫌がられるポイントになります。また自分の話ばかりをしても、お客様の情報を得ることができないため、次回来店時に話す内容に困る可能性があります。
お客様の中には、会話を必要とされない方もいらっしゃいます。その場合、一方的に話しかけても相手を不快にさせるだけです。まずは会話から頭を切り替えましょう。ちょっとしたお声かけ、雑誌の選定、読み終わった雑誌の片づけ、電子書籍を導入されている場合は操作説明など、お客様が快適に過ごせるような気遣いが大切です。
お見送り
最後にお客様と直接お話しする場面は、お客様がお帰りになる際のお見送りです。せっかく良い接客が出来ていても、最後で悪い印象を与えてしまっては元も子もありません。
まず重要なのはお会計です。美容師はビジネスのため、金銭の受け渡しが発生します。お客様の大切なお金をいただいている意識と、自店の収益であり給料になっている意識が必要です。また、金銭関係でミスが起こると確実にクレームになります。最大限気を使いましょう。
次にお客様をお送りする際の接客です。「ありがとうございました」だけではなく、「次回のご来店を心からお待ちしております」など、また来てほしい旨を伝えましょう。また、扉はお客様に開けさせるのではなくこちらが開ける、笑顔でお辞儀をするなど、お客様がお店を出る最後まで気持ちよくなれるように意識してください。
接客は対面だけじゃない


接客とは、お客様と対面している時だけではありません。電話での応対や、ネットでの口コミ対応など、お客様にかかわる事柄は全て接客です。電話で予約をする際に、相手の態度や言葉遣いが悪いとお店に行く気が失せてしまいます。たとえお客様の顔が見えていなくても、丁寧な対応を心がけましょう。
またお客様の情報を忘れないようにしておくのも1つの接客です。次回来店した際に、前回の施術やちょっとした会話の内容などを覚えられていると、お客様はきちんと対応してくれていると感じ、信頼に繋がります。また常連感を出すことで、お客様が髪を切りたいと思った際に、自店を選択肢の上位に浮かべさせることができます。
店舗の雰囲気を良くするのも大切です。スタッフがイライラしている、怒っている声が聞こえるなど、店舗の雰囲気が悪いとお客様はリラックスできません。なるべく風通しの良い職場環境を目指し、店舗の雰囲気を良くしていきましょう。また接客とは離れますが、店舗の雰囲気は離職率にも直結します。大切なスタッフを辞めさせないためにも職場環境は重要です。
最近では別の悩みも


コロナが落ち着いたいま、外国の方が沢山日本に来ています。日本語の接客でさえ気を付けることが多い中、外国語の接客は日本語より圧倒的に難しくなります。そこでお勧めなのがポケトーク。
ボタンを押しながら話すだけで自動通訳をしてくれるため操作が簡単であり、世界70以上の言語に対応しているため、外国の方を接客する際の強い味方になります。実際に私も導入していましたが、高い精度でお客様にこちらの意図を伝えることが出来ました。
注意点としては、Wi-Fi環境がないと使用ができない点、バッテリーの残量確認が少し面倒な点が挙げられます。
まとめ 接客のレベルを上げてリピーター獲得につなげよう
お客様は神様ではありません。しかし、利益に直結するため「お」と「様」をつけるくらい大切です。
お客様が気持ちよく来店し、気持ちよく帰ることは目標ではなく最低限です。さらに+αができると理想的な接客となります。接客レベルの向上はリピーター率の向上に繋がります。また、一人の接客が良くても、他のスタッフが出来なければ意味がありません。スタッフ全員の接客レベルを上げる場合はマニュアル作成をお勧めします。マニュアルを作ることで店舗の接客における最低ラインを確保できます。「マニュアル通り」は決して悪いことではありません。マニュアル+迎える意識を持つと良い接客になります。教育は時間と工数がかかる大変な作業ですが、スタッフ全員の接客レベルをあげて店の雰囲気を良くしていきましょう。
しつこいようですが「知ってる」と「出来てる」は別です。この記事を読んで「そんなの知ってるよ」と思ってる人も、一度自分の接客を見直して本当に出来ているか確認してみてください。
良い接客は最もコストのかからない集客方法です。
よくある質問
美容室での接客は重要ですか?
美容師という職業は接客業ですので非常に重要です。接客レベルはリピーター率に直結します。
美容室の接客において、笑顔はなぜ重要ですか?
笑顔はいわば接客の土台です。無表情は相手に警戒心を持たせてしまいます。お客様を安心させるため笑顔は重要です。
美容室に来店するお客様は一体何を求めているのでしょうか?
もちろん理想の髪形になることです。美容師がお客様の髪形を理想形にするためには、お客様へのヒアリングを行う必要があります。そしてヒアリングをスムーズに行うためにも接客レベルの向上が必要になるのです。
美容師が指名されるための接客のポイントは何ですか?
指名を得るにはお客様の理想を実現することが一番重要です。まずはお客様の緊張をほぐすことでヒアリングをスムーズに行い、お客様の理想を聞き出すために、笑顔や言葉遣いに気を付け、お客様に警戒されない接客を心がけましょう。
接客スキルを向上させるためにはどのような方法がありますか?
サロン全体のレベルを向上させるには、接客マニュアルを作成すると良いでしょう。まずはマニュアルによりサロンの最低ラインを底上げさせた後、各々のレベルを向上させるための教育をしてください。













